2015/03/08

はじめの一歩



   

集団から攻撃され、外れものとしておとしめられた子供達は、群の論理という檻の中で、自分が豹であることを忘れかけた黒豹のように,孤独な絶望にうちひしがれる。

   今はなき天文学者カールセーガンはこういう。この地上に存在するあらゆるものは,遥か昔の恒星が爆発し天に飛び散った原子からつくられている。だから人はだれでも輝く太陽の子なのだと。君たちいじめられっ子は、自分がかがやく星の子だということを知っているだろうか。おとしめられ、苦しんでいる子供達、そして、その周りにいる大人たちへ、いいたい。群れの"血祭り"の論理の前で、君の存在が生け贄の地位におとしめられ、自分がだれだかわからなくなり、群れのレッテルをそのまま受け入れてしまう衝動にとらわれてしまうときが,必ずある。いじめられっこはそのとき"壁"になり、"ぞうきん"になり、"臭く"なり、黒豹は,檻の中で息絶え、星の子は輝くことをやめる。私もそこにいた。そんなときこそ、教室という檻の絶望を知っている元いじめられっこから、メッセージを送る。
    
    君はそのままで 一頭の完璧に美しい黒豹だ。いまのままで、自分の中から輝きを発っしつづけている、太陽の子なのだ。一人でいることを恐れないで。自分の輝きを、忘れないでいてほしい。君という個人をおしつぶそうとする群れの論理の前で、それでも、自分がこのまんま存在する価値がある、と確信してほしい。このブログは、遥か昔、東京の一教室で味わった人間集団の醜さと残酷さを理解しようとして旅をし続けている、ある人類学者、そして一匹の黒豹から小さい黒豹たちへの、小さなメッセージだ。


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