2015/03/25

考えさせられることば。











小さな黒豹さんたちへ、



みなさん、次の文はある人が、自分の生き方について書いたものです。
この人はいじめられっ子、つまりみんなとは違う、と思われてきた人です。http://thesoulofahorse.com/



     この人は自分のまわりのえらい人がなんと言おうと、自分の頭で考えることを選び、自分の人生を、人になと言われようと情熱を持って生きる、と決めて、実行している人。周りの、偉い人たちに随分いじめられた人なのですよ。ベンジーという、犬についての大ヒット映画を作った人でもあります。今は、全くの素人なのに、馬を相手に新しい人生を作ることを始めて、またまた、おきまりのことしか言わないお偉いさんにいっぱい邪魔をされました。それでも情熱を貫いて、大ベストセラーを書いた人。元いじめられっ子の底力を感じます。

まあ、読んでみてください。
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The Real Secret to Relationship with your Horse
By Joe Camp

馬との絆の秘訣
ジョー キャンプ
試訳 ユキ


スティーヴン コヴェイの、出来る人、成功する人の七つの習慣。アンディー アンドリューズの七つの重要な判断。いくつもの秘訣のリストが世にでている。成功の12の鍵。30の秘密。8つの原則。5つの知っておくべき事。トップになる8つの方法。6つの人生における教訓。こんな調子で限りがない。
でも、私の父が一番あたってた。なにを目指すにしろ、成功の秘訣は本当にただ一つ。全てがこれ次第なのだ。
父との会話がまるで昨日のことのように思い出される。私のアルバイト先のボブ カメラ店からの帰りの車のなかでのこと。ちょうど、自分の未来のことをあれやこれやと思案していた頃だった。16歳の少年が、いったいどう、きたる人生の方針を定めるなんてことができるか? どっちへ進めばいいのだろう?考慮しなければならないことは一杯あるのに、大学に入るまでにわずか一年しかない。ハイランドからサザンへ向かう角を曲がったところで、父にこう尋ねた。
「一生の仕事を選ぶなんて、どうすればいいんだろう?一体どこから手をつけたらいいの?」父から返ってきた言葉は思いがけず深く、よく聞くような、おきまりの言葉ではなかった。妙にびっくりしてしまった。
父は答えた。「全くお金をかせげなく思えても、それでもしたくなることを選ぶんだよ。そうしてはじめて自分の人生と仕事に、情熱をもてる。そうしてはじめて、素晴らしい仕事ができるんだ。これが幸せを呼ぶ。」
そう。情熱。これに尽きる。
これに全てかかっている。
この情熱とやらは一体どこから湧き上がってくるのだろう?どう働くのか?そしてそもそも、どうやって捜しあてるのだろう?
成功した人々の、情熱に基づいた観点を分析した本は巷に溢れかえっている。 どれも大概、彼らが何をして何をしなかったかを、端正にリストに挙げている。しかしこれらのリストには何の効果もない。
それらは単なる情報にすぎない。それも、その性質上歴史的な情報だ。つまり、ワインや、宗教やパートナーの選択の好みのように、ひとりひとり、それぞれ固有の状況が違うので、一般化して適用することができない情報だ。
しかし情熱を持って生きることからくる魔法のように素晴らしい成果は、個人それぞれの目標、夢、年齢、性別、学歴、の違いに関わらず、だれで勝ち得る可能性がある。何かを情熱を持って探求すると、無限の可能性が開かれる。
情熱を持っていれば、その達成を阻む障害物はただ単なる邪魔なものに過ぎなくなる。乗り越えたり、掘り抜けたり、迂回したりして、この邪魔なものを乗り越える道を探し続けるだけのことだ。一方、情熱が無ければ、大抵障害物の前でへこたれてしまう。
父との会話は59年前のことだ。でも、彼のこの一言が決定的に私の人生の進路を変えた。それまでとうてい不可能だとあきらめていた僕の夢が、かなうものであり得る。彼の言葉はこれを意味していたからだ。実際、ぼくの夢は不可能ではなかった。情熱に裏付けされていたから。情熱にかられていたから、まったくハリウッドの助けなしに、ユニークで国際的な映画のスーパスターを生み出せた。情熱にかられていたからこそ、ほんの数年前まで全く無知だったことについての本を書き、全米ベストセラーになった。この2つの成果のどれも、情熱の賜物だ。
いまのところ、これだけの成果をあげることができた。
ここまで、ずうっと情熱にかりたてられてきたから。
ベンジーシリーズの最初の作品は、ハリウッドのどの配給会社にも断られた。だから、自分でプロデュースし、わたし自身のなんの実績もない無名の会社が配給したのだ。そして、その年のべスト映画の第三位になった。

同様の情熱で、生徒の多くが黒人でリスクが多いとされていたある寄宿学校に、新しいプログラムを作った。いまやこの学校の卒業生の95%から100%が、大学に進学する。大多数が、全米トップ25%に数えられる大学に受け入れられるようになったのだ。
8年前、馬など一匹も飼ったことはなく、馬の飼育に関して全く無知だった。しかしいまや私の書いた馬の本が国内で最大の出版社からベストセラーで出版され、第13版を重ねている。この本は、世界中で、今までの馬の飼い方慣らし方についての捉え方を変革しつつある。決して経験があったから行動したのではない。ただ情熱にかられて、真実を探求した。情熱こそが本へとつながり、執筆活動を支えたのだ。
情熱こそが、二百万匹以上もの引き取り手のないペットの新しい飼い主を見つけるきっかけをつくり、アメリカ中の動物シェルターの仕事をのべ一億回もメディアに発信できた原動力であった。これは枚挙に暇のない事例のほんのひとにぎりにすぎない。どのケースも起こりそうにないことだった。どれも未知の世界を航行する冒険だった。そしてどれも、努力を通じて、少しでも良いことをすることができたらいい、という望みを持って実行された。
馬についてそうだったように。
彼らへの愛は、情熱の賜物だった。
その大元はどこから来たのかって?
もちろんいうまでもない。ある一頭の馬からもらったのだ。この馬から情熱をもらえるように心を開いたから。自分の最初の馬が、彼の側から私を選ぶ自由を受け入れたから。私をリーダーとして信頼してくれるまで、待ったから。その逆ではない。彼自身の選択に任せた。
それが起こったとき、私、そしてこの馬のすべてが変わった。もはや彼は私の所有物ではなく、私は所有者でもなくなった。あたかも映画、ヒダルゴの冒頭のセリフそっくり。キャッシュはもはや私の弟となったのだ。
その日私は誓った。自分の力の限り、彼に最上の暮らしをさせることを彼に。本気で誓ったのだ。
この馬を心の底からケアしていたので、あらゆる努力を重ねた。彼の暮らしをより良くするにはどうしたらいいか、あちこちたずねた。私の暮らしを楽にするためではない。彼が幸せに暮らすことが、私の喜びに通じていたからだ。
この観点から見ると、じきに、彼の飼い方をもっと良くしなければならない事柄が幾つかある、ということがわかってきた。
他人から教わったことが、この馬のためにならないようだとわかってきたら、そのまま鵜呑みにするわけにはいかなかった。この馬は私を信頼し、私を選んだのだ。私の愛する馬に必要なことを、この馬のことを見たこともない人々に任せにするわけにはいかなかった。自分で答えを見つけるしかなかった。
受け売りでない、本当の答えを。こうとなっては、情熱が私を駆り立てていたので、どんな障害にもめげることはなかった。
馬にたいする愛情が、私ほどではない人々からの、批判の猛襲にもものともせずにいられた。
これらの人々のオススメの、おきまりの必要事項リストを、無視した。彼らのいう、初心者が馬を一頭はじめて飼うにあたってするべきことのリストである。一頭でも6頭でも、同じようなリストである。こんなものなしで、キャスリーンと共に自分達自身で答えを見いす旅路をはじめたのだ。
現在、8頭の馬とともに暮らしている。みんな幸福で健康でストレスなしである。伝統的な馬の飼い方によくあるような問題にまったく悩まされることもない。これはどうしてだとお思いだろうか。実際、事あるごとに、こんな成功をもたらした飼い方の秘訣のリストがあるなら、是非見せてくれ、と頼まれる。

リストを、だ。
ほんとに信じられない。
リストに秘訣が隠されてる、と思ってるなんて。


いったい、パットパレリやモンティーロバーツ、レイ ハントは、リストに頼って世界一流の馬の調教師になった、とでも考えているのだろうか?

私の書いた「馬の魂」や「野生に生まれて」が、世界の馬のプロたちの間で読まなければならない本、とされているのは、理由があるのだ。この2冊の本のなかに、私達の、今に至るまでの、馬との関係づくりの探求の旅路が込められているからだ。そして、私たちの熱い思いが行間から読み取れるから。自分のやっていることに情熱がなければ、そして馬を篤く愛していなければ、どんなリストも、全く役に立たない。

あなたにも、あなたの馬にとっても。



ジョーより。

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